長い長い梅雨が明けたと思ったら、猛暑到来。
あんなに待ちわびた青空なのに、
ドアを開けた途端、日差しの強さに気持ちがくじけそうになります。
屋内にいても熱中症対策が必要な暑さです。
万全の準備対策を講じましょう。
おかげさまで、この夏も全国各地、研修等にお招きいただいています。
医療機関を訪れると、必ずと言っていいほど、思い出す言葉があります。
独立して間もないころ、研修先で聞いた医師の言葉です。
「患者さんが、
『一瞬でいいから先生と目が合うと、それだけで、
今日も来てよかった、先生に会えてよかった、と思う』
と言うんだよ。
目を見るのは、本当に大切だね」
とても穏やかな先生ですが、
「予約制でも患者さんが多く、どうしても診察の時間は短くなってしまう。
3分診療ならぬ1分診療になってしまうこともある」
と申し訳なさそうにお話されたあとのひと言でした。
強い信頼関係があれば、
ほんの一瞬目があうだけで心が満たされるのですね。
患者さんをお迎えするやさしい笑顔や
折々に交わすアイコンタクトが積み重なり、
「その一瞬」が安心や満足に変わるのでしょう。
医療や健康にまつわる話題は尽きることがありませんが、
そんな巷のあれこれとは関係なく、
医療機関には日々患者さんが訪れ、治療にリハビリに取り組んでいます。
患者さんが医療介護者に求めているのは、
堅苦しくて小難しい話ではなく、
「あなたのことを大切に思っています」と伝えるやさしい笑顔です。
目を見れば、目があえば、
そんな気持ちが通じ合うようで、安心感が増すのです。
研修等でお伝えしているところですが、
患者さんは心のケアを求めています。
心のケア。それは、
患者さんに寄り添う、
患者さんに興味を持つ、関心を寄せる。
患者さんの立場で考え、患者さんが何を求めているのか想像すること。
相手の心を100%理解するのは限りなく難しいことですが、
理解しようと努力することは可能です。
どんなに忙しくても、どんなに調子が悪くても、
患者さんと心が触れ合う瞬間を作る努力を惜しまない。
心が触れ合うコミュニケーションが
患者さんとの信頼関係をより一層深めていきます。
まだまだ暑い日が続きます。
患者さん、そして協働する医療者間で互いを労わりながら
猛暑を無事に乗り切りましょう。